愛を知らない天才マーケターは、どんなものでも売ってしまう。
2024年のエッセイを実験的に配信してみてます。いま思うとめちゃくちゃ悩んでたなぁっていうのもありつつ、でもだからこそ届くものもあるかなと。
無名の天才マーケターがいる。
彼にかかればどんなものも売れる。名前は知られていないけど、僕が知ってるだけでもとても多くの商品、作品を売っている。たぶん、みんな一度は触ったことある、下手したら今その場にあるものも彼の戦略で売られている。ほんとにすごい。若くして彼はそんな技術を手に入れていた。
彼になんでそんなに売れるの?って聞いてみたら、その真髄を教えてくれた。それは、
「愛を持たないことですよ」
だそうだ。彼によると、商品や作品に愛があると、コンテンツファーストになってしまうそうだ。丸くなる、と彼はよく表現していたが、たしかに自分のつくったものや、愛着のある商品はどうしてもそのモノを大切にしすぎる。
とても具体的な話をすると、僕たちは今セトフラという映像メディアをやっている。サイトを見て貰えばわかると思うんですが、とてもかっこいい感じのサムネイル。文字なんて入れない。その辺にあるYouTubeとは違うんだ!これはもはや作品なんだ!というのが前面に押し出されたラインナップ。とても気に入ってる。愛着だらけだ。そうすると当然観られない。街録チャンネルのように画面に強い言葉でサムネイルを作った方が確実に観られる。でもそれは何かを失っている。そういう「何かを失っている」みたいなものを全部カットするのが、「愛を持たないこと」だそうだ。
確かに振り返ってみると、漫画に愛を持たない人がマーケットを広げ、お酒に愛を持たない人がマーケットを広げ、書店に愛を持たない人がマーケットを広げてきてるのを僕たちは目撃している。それらのものが好きな僕たちは、好きな人にしか届かない届け方をする。でもそれらのものになんら愛のない人は、興味ない人でさえ手に取ってしまうマーケティング施策を考える。それは、とても、売れる。
この本に関してもそうだ。「読ませる気ないんですか?」と何度も言われた。たとえばこちらの『「文章を書く」ということが今の時代一番稼げるんじゃないかってお話。』。僕にしてみたら、「稼ぐ」とか「一番」とか入ってて結構尖ったなーって思っていたくらいなんだけど、彼にしてみたら全然ダメだそうだ。
『あえてnoteを無料で公開することで、2000万円稼ぐ方法』とかでいんじゃないですか?とのこと。たしかに見慣れてる僕たちからしたらこれは「いやいや情報商材でしょこれ」とか「現実的じゃねー」って思うんですが、でも思わず「いや、とは言っても一回は見てみるか、、」となる。そして納得しても納得しなくても、そのことは誰にも言わずにそっとブラウザを閉じる。そんな人が人類の99%だ。
他にも『何者かになりたいは捨てたはずなのに』。僕のnoteの中では最高クラスに読まれたこちらも彼にとってみると全然ダメで、『何者かになるともがいてたら5000万円手に入った』とかの方がいい、嘘じゃないんだし、と。
「やまださんの書く文章はいいけど、1%の人しか相手にしてないよ」
何度も言う彼。本当にその通りだなぁって思う。
僕は、僕の書きたいことを書いて、それを読みたいって思う人に届くといいなって思っている。でも彼は、読みたいと思ってない人まで届かせたいと思っている。もしかしたら、この本で運命が変わる人がいるなら、彼の方法の方なのかもしれない。わからない。
彼からのアドバイスは真摯に受け止めつつも、今日も僕は1%の人にだけ届く文章を書く。あなたが読んでくれてるのが救いだ。
ぼくが文章を書いてることを知っていちばん受ける相談は、「書いてて辛くなりました」「好きだったはずなのに書くことなくなってしまいました」みたいなものです。そういう人のために「孤独な執筆を終わらせるAI」つくりました。よければ。

自分の親友のことを思い出しました。